「サバイバル3の法則」をご存知でしょうか。
3はそれぞれ、3分・3時間・3日・3週間という時間の単位を示しています。
空気 3分:空気がないと3分しか生きられない。
体温 3時間:適切な体温を維持できなければ、3時間しか生きられない。
水分 3日:体内に水分がない状況では3日程度しか生きられない。
食料 3週間:食べなければ3週間程しか生きられない。
上記の項目を防災準備の視点で見てみましょう。
時間の短い項目から優先度を上げて対策していかなければならないことが分かるかと思います。
空気
火災の場合は一酸化炭素を吸わない工夫(ハンカチで口鼻を抑える・姿勢を低くするなど)をしつついち早く安全な空気を吸うことが大切です。
体温
次に大切なのは体温維持です。ここが抜け落ちている方は意外と多いのではないでしょうか。
体温維持、つまり低体温症にならないように対策しなければなりません。
低体温症って何?
低体温症とは、体の深部の体温が35℃以下に低下した状態を指します。
軽度低体温(35~32℃)で無気力、意識がはっきりしなくなり、
中等度低体温(32~28℃)で震えが止まり筋肉が硬直し始め、呼びかけに応じなくなり、
高度低体温(28℃以下)で呼吸が止まります。
気を付けるのは冬場だけだよね?
夏場でも雨に濡れたまま長時間過ごすことや、濡れた衣服を着たまま風にあたることで低体温症は発生してしまいます。
その為、防災グッズの中には1年を通してレインウエアやアルミシート、タオル、着替え(ホッカイロ)を入れておくことが大切です。
水分
ここでやっと水分が出てきました。
水は最優先かと思っていたよ!
実際水分てどのくらい必要なの?
まず、体の水分が失われるとどのような症状が出るのか見ていきましょう。
水分損失率 | 症状例 |
---|---|
2% (50kgの人なら1ℓ) | めまい、吐き気、尿量減少。3%を超えると、汗が出なくなる |
6% (50kgの人なら3ℓ) | 手足のふるえ、ふらつき、熱性抑鬱症、頭痛 |
8% (50kgの人なら4ℓ) | 幻覚、呼吸困難、めまい、チアノーゼ、言語不明瞭、精神錯乱 |
10~12% (50kgの人なら5ℓ) | 失神、興奮状態、循環不全、血液減少、腎機能不全 |
20% (50kgの人なら10ℓ) | 生命の危機、死亡 |
人は何もしていなくても、呼吸、皮膚(汗)、尿、大便から1日約2~2.5ℓ失っています。
つまり、1日水分を取らないだけでも体内の水分を6%近く損失してしまうのです。
気温が高い場所に居たり、体を動かしたり、泣いたり、嘔吐下痢気味等、状況によってはそれ以上失うことになるでしょう。
特に幼児・乳児は成人に比べると発汗機能や腎機能が未熟なため、脱水症を起こしやすいと言われています。
その為、最低でも失っている水分量以上は取る必要があります。
防災における水の必要量は、1人あたり1日3リットルが目安と言われています。
食料
最後に食料です。
実は人は十分な飲み物があれば体内に蓄えられた脂肪によって数週間は生き延びることができます。
とはいえ、食料が全くなくてもいいというわけではありません。食料が無いと精神的に不安定(イライラ)になり不安も増大します。反対に、有事の際も日ごろから食べ慣れているものを口にすると、気持ちも落ち着き生きる活力にもなります。
その為、食料もおざなりにはできない大切なアイテムなのです。
以上「サバイバル3の法則」の観点から、生存率を上げる防災グッズを目指しましょう。
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