前回の投稿に引き続き家庭内防災訓練についてお話します。
今回は「節水」と「手洗い」について。
以前の投稿で「サバイバル3の法則」をご紹介しました。
そこでは、いくら食べ物があっても水(水分)が無ければ、3日ほどしか生きられないことをお話しました。
災害時は断水をするといつ普及するかわかりません。災害の規模によっては、長期間続くことも考えられます。また給水車も緊急性の高い病院等を優先して回る為、個人に水がいきわたるまで時間がかかることもあります。
確実に生き残るには、国の支援や復旧を待つのではなく自分の水は自分で用意しておくこと・その水をいかに節水して使っていくかが重要になってくるのです。
今回の投稿では家庭内防災訓練で実際に行った我が家の節水法手洗い編をお話していきます。
実施状況
■当日の天気・気温
・2月某日
・終日雨
・最低気温 -7度
・最高気温 7度
■被害想定
・電気・ガス・水道の遮断
・家屋の倒壊は免れ自宅避難
■訓練メンバー
夫婦、2歳児、生後4か月児 の合計4人
それでは防災訓練の様子・気づきをお話ししていきます。
手洗い
飲み水・調理水に関係しない水は極力使用を控えたいもの。
しかし病気や感染症のリスクを下げる為にも、必要な場面ではしっかり手を洗いたいですよね。
断水中の手洗いはどのように準備しますか?想像してみてください。
手っ取り早く、ペットボトルの容器を想像する方が多いのではないでしょうか。私も同じです。
そこでどのくらい水を消費するのか、500㎖ペットボトルにメモリを付けて実験してみました。
石鹸で手洗いし、完全に泡が落ちるまで水を流したところ、約300㎖も消費してしまいました。
1回の手洗いでこれだけの量を使ってしまうと、何本水を備蓄していてもすぐに足りなくなるでしょう。
そこで、その問題を解決すべく我が家ではこんなペットボトルを用意しました。
一見普通の500㎖ペットボトルですが・・・
よく見るとキャップに小さな穴が複数開いています。
そう、これこそが我が家の節水ボトルです。
実際に使ってみました。
先ほどの、何の工夫もないペットボトルではキャップ部分の開口部が広すぎて水がドバドバ出てきてしまっていました。
しかしこちらの節水ボトル。さかさまにしても水は出てこず、ペットボトルの側面をギュッと押すとシャワーのようにチョロチョロと水が出てきます。手洗い時は泡がついている部分だけに少量ずつ水をかけられる為、余計な水を流さないで済みました。
さて、どのくらい節水できたのかというと・・・
節水ボトル | 普通のペットボトル | |
石鹸有の手洗い | 100~200㎖ | 300㎖~400㎖ |
石鹸なしの手洗い | 20㎖ | 100㎖ |
ざっとこのくらい違いました。普通のペットボトルより節水できていますね。
また1日のうち、どのくらい手を洗っているのかも数えてみました。
その数、大人2人で13回。
主に子供のおむつ替えの後や、自分のトイレの後(防災トイレの為、排尿袋の処理まで行っています)に手を洗っていました。
上の表の少ない量を基準に13回掛け算すると
| 節水ボトル | 普通のペットボトル |
石鹸有の手洗い(13回) | 1300㎖(500㎖ペットボトル2.5本) | 3900㎖(500㎖ペットボトル7.8本) |
石鹸なしの手洗い(13回) | 260㎖(500㎖ペットボトル0.52本) | 1300㎖(500㎖ペットボトル2.5本) |
回数が多くなる程、節水ボトルと普通のペットボトルとの差が顕著になっています。
工夫次第でこれだけ節水できるのならやらない手はありません。
手洗いの回数を減らす工夫
手を洗わなくて済む工夫も併せると、ここから更に節水できます。
トイレハンドルを使って直接便座を触らない方法や、排便後に処理袋を触る際はゴム手袋をするなど。
やはり石鹸を使う手洗いは節水ボトルを使っても水の消耗が激しいなと個人的に感じました。
その為、石鹸を使わなくても手を清潔に保てる方法をさらに模索したいと思います。
最後に
冒頭でもお話ししましたが、水の不足は死に直結します。
水を保管するにも限りがあります。使い方を工夫して1滴でも飲み水を多く残していきましょう。
コメント